2022.06.30
プロジェクト;

災害支援用ドローンシステム実証実験撮影。カメラのトップガンたちが臨んだ映像の空中戦。

~2022年2月16日。市役所屋上。一台のドローンが音を立てながらゆっくりと宙に浮く。4Kカメラ、LTE通信機、機体監視・制御用のコンパニオンコンピューターを装備した災害支援ドローン(親機)である。機体の上部には屋内探索用の小型ドローン(子機)とその発着台が搭載されている。想定被災建物までの飛行計画はあらかじめプログラミングされており、空を無駄なくなめらかに移動する。そしてその親機の飛行を同じ空中から的確に捉えるもう一台の目があった。ニューホライズン(NH)プロフェショナル撮影チームが飛ばした撮影用ドローンのカメラだ。今回災害支援用ドローンシステムの実証映像撮影プロジェクトに携わった5人のNHメンバー。それはそれぞれのプロとしての人生の飛行プランが、交差した瞬間だった~

森田直樹さんのプロフィール:
NMINC communication pilot drone pilot 皆様に寄り添う
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宮下裕介さんのプロフィール:
1989年4月 株式会社電通入社 コピーライター配属。1995年4月 電通九州 CMプランナー2018年4月 5CRP局 部長・クリエイティブ・ディレクター / フォトグラファー(電通CR史上初のジョブタイトル)2020年12月 電通退社 2021年1月 Action Creative 設立http://action-creative.com/ ●クライアントのマーケティングのコンサルティング...
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岩本秀光さんのプロフィール:
〇PR・DX・プロモーション戦略プランナー〇フォトグラファー&ドローンパイロット「逆転のDX、ココロの写真」ナンバー2がナンバー1を逆転する時、ココロ動かす戦略とDXが必ずあります。そしてDXには「ココロに残る写真」が不可欠です。AEGIS VISIONは「逆転のための戦略&DX」と、それに欠かせない「ココロに残る写真」を提供します。https://www.aegisvision.co/
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YUMIHIKO OGAWAさんのプロフィール:
IT企業と電通のIT部門で長い年月にわたり時代時代の企業におけるIT基盤構築と管理運営を主導してきました。再度プレイヤーに立ち戻って、多くの法人や自治体等の皆さまの機動的なお手伝いをさせていただきます。同じく長年のライフワークだった「写真」に、改めて職業として向き合い、進化していきます。
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大谷麻弥さんのプロフィール:
手を動かして、イメージをカタチにしていく過程が好きです。オリジナルの器を提案したり、写真を撮影することで、それらを手にする方々の日常がちょっといい時間になったら嬉しいです。1992年 第2回写真新世紀優秀賞(飯沢選)1997年 清里フォトアートミュージアム「ヤングポートフォリオ」パーマネントコレクション1999年 富士フォトサロン新人賞にて奨励賞
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ドローン仕掛け人の企み


「この撮影のお仕事は国の研究機関から入札を得た(同)ドローンビリティーさんからの撮影に関する委託を受けて始まりました」 今回、NHのプロジェクトマネージャーとして計画を率いた森田直樹さんは経緯をこのように振り返ります。 「もともとドローンビリティーの代表の方が、私の会社・空解(クウカイ)のサポートメンバーだったんです。その流れで『そういえば森田さん、映像の仕事もしていましたよね』とお声掛けをいただきました」 森田さんは電通でクリエーティブディレクターとして活躍し、退職後、ドローン事業を展開する会社「空解」を立上げた人物。もともと趣味で始めた競技ラジコンへの情熱が高じて、現在は社会に役立つ産業ドローンの可能性を事業として追求しつつ、同時にクリエーティブの仕事も別会社を持ちながら続けています。 「お話があった時にまず頭に浮かんだのはNHにはプロフェッショナル撮影チームというものがあって、ぜひ今回はこのチームで仕事をしたいということでした。技術的にも信頼でき、コスト的にもセーブしながらできると知っていたので」 今回の案件は、もともと国の機関が委託元となって実施されるいわば国家プロジェクト。お題は情感に訴えるようなプロモーションビデオの撮影ではなく、実証実験の記録映像であるため広告会社で培った経験値だけでは測れないまた違った難しさがあったと話します。一体どのように撮影は進行したのでしょう。

撮影のプロたちのチャレンジ


森田さんが信頼を寄せる「NHプロフェッショナル撮影チーム」のメンバーは現在4人。それぞれ電通在籍時からカメラに対して並々ならぬ情熱をもって接してきた人たちです。宮下裕介さんは「宮下五郎」の写真家名で、写真界の登竜門となる賞を受賞し、すでに活躍しているカメラマン。また岩本秀光さんも子供のころから写真に傾倒し、ポートレートを中心に写真を撮り続け今はWEB雑誌のフォトグラファーとして活動されている人。小川弦彦さん、大谷麻弥さんも人生を通じてカメラと深いかかわりを持ちNHに参加しプロとなった方々です。この4人がチームを組んで正式に立ち上げたのがプロフェッショナル撮影チームであり、NHが受託するグラフィックに関する作業を、クオリティを担保しつつリーズナブルに請け負っています。 その一方で森田さんからこの仕事の話が舞い込んだ時、実はチームとして動画の撮影自体は初めてのことだったそうです。 「しかもドローンを使っての撮影は我々にとってもチャレンジでした」 と宮下さん。 「とにかく毎週のように打ち合わせをしましたね。岩本さんがドローンを持っていて撮影の経験もあったので、実際に飛ばしてもらい、他の3名が地上からさまざまに撮る練習を繰り返しました」 撮影にあたってはまず森田さんが全体プロデューサーの役割で、災害ドローンの飛行プランの綿密なブリーフィングを行ったそうです。 コースとしては、市役所屋上から親機離陸⇒想定被災建物の近くに着陸⇒親機の発着台から小型の子機離陸⇒子機、建物内に進入し、被災者(マネキン)の状況をカメラで確認⇒子機、そこから親機の発着台へ帰還⇒子機を載せて親機離陸⇒出発点の市役所屋上に戻る、まで。 それに沿って撮影チームのメンバーの配置を決めました。岩本さんは撮影用ドローンで親機を追尾撮影する役。小川さんは地上から飛行する親機の映像を撮る役。大谷さんは本部でドローンを操縦したりプログラミングをするスタッフの動きを収録する役。そして宮下さんは被災建物内で待機し、狭い空間を自在に動き回る子機を撮影する役。カメラは空中に1台、地上に2台、建物内に4台と計7台を使いました。 今回特に難しかったとメンバーが口をそろえて言うのは 「実証用の記録映像なので、全てが一発撮りなんです」 ということ。カットを割って少しずつ撮り溜めていくことができないので、事前に綿密かつ最善のカメラ配置を施し、無線でドローンの状況を聞きながらメンバーがそれぞれリレーのように撮影するといった手法。 「建物内では4か所のカメラを順番に押して走って、自分は隠れる、といったことを繰り返しました。スリリングでしたね。ちゃんと撮れていたことを確認できたときはムチャクチャうれしかったです」 と宮下さんは笑います。

撮ること以上に大切なこと


今回撮影メンバーの中で唯一ドローン撮影の経験を持っていた岩本さんは、この新種の機材との出会いを語ります。 「もともとカメラは好きで子供のころからいろいろ撮っていたのですが、ラジコンも大好きでかなりやっていました。なので最初にドローンで撮られた写真や映像を見たときこれはもう、自分にとって最高の趣味になると思いました。それで、2017年にドローンのライセンスを取ったんです」 ただドローンの勉強をするにつれて、これは単純に趣味と言っているだけでは済まされない大切なポイントがあると思うようにもなったそうです。 「ドローンの撮影で一番大切なのは、事故を起こさないこと。誰かが怪我をしないこと。実際そういった事故が起こってしまうことも知っていますので。そのために事前に飛行計画をきちんと立て、把握することが本当に重要になってきます」 リハーサルを繰り返しながら、いよいよ迎えた収録当日。 全員に共有されていたこの意識が、撮影を成功に導いていきました。

好きなだけではだめ


~被災建物に隣接する地点に自動着陸した親機から、小さな子機が離陸する。建物屋内に進入を図るのだ。ここからはパイロットの手動での操縦が始まる。3階の窓を機敏に潜り抜けると階段を下り迷路のように入り組んだ室内空間を右へ左へと進行する。そしてついに被災者に見立てたマネキンを発見。踵を返すように子機は元に来たルートをたどり、屋外の親機の発着台へと舞い戻る。再び親機は離陸し元の市役所屋上へと帰還する~ 筆者はメンバーの方々の話を聞いた後、最終的に納品された実証映像を見る機会を得ました。時間にすればたった4分ほどの動画。ドローンの動きには全く無駄がなく、記録映像なのでそれを追うカメラの目線も実に淡々としています。が、そのこちら側で息をつめて見守る技術者たち、あるいはカメラを手に走り回る人々がいる。そういった一瞬に賭けるスタッフの緊張感がひしひしと伝わってくるような映像でもありました。 今回、メンバーたちのそれぞれの「好き」が高じて仕事になった素晴らしい事例として記事を書きあげようと思った筆者は、取材の冒頭に岩本さんにそのことを話すと 「それはすこし違うんです」 とたしなめられました。 「好きなだけではやはりお金はいただけないのですよ。やはりそこに至るまでにどれだけ時間とお金を費やしてそのレベルにたどりつけたかなんです」 確かに。。。 プロジェクトマネージャーであり、産業ドローンの事業を立ち上げた森田さんは、ラジコン競技大会でもその道の第一人者であり、業界にさまざまな人脈を持っていたからこそこの仕事が生まれました。宮下さんも岩本さんもきっかけはそれぞれでも、仕事の合間に国内外のカメラの専門学校に通いつめ、多くの時間と費用をかけてフォトグラファーとしての研鑽を積み重ねてきました。どれも生きていくためのもう一つの大切なテーマとして長年考え抜いて、たどり着いたルート。いわば綿密に練られた人生の飛行プランでした。 完成した4分間の空中映像にはそこに交差するプロの気熱がある。きっと私たちはそのことを感じ取らなくてはならないのでしょう。 (記事内写真撮影:2022年2月 DID地区外 DIPS登録済操縦者・ドローン機体による FISS飛行申請済)

ライター黒岩秀行

外から見たニューホライズンコレクティブ 〜小浜酒造「五芒星」が世に出るまで〜

#キャンペーン

「歌って踊る早期退職」。NHイメージソングに込めた思い。

#ムービー

下野新聞社 #地味にいい栃木

#新聞

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