2022.07.21
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「大学で教える」を教わる…実務家教員ってなに?

NHの特徴の一つとして 業務以外にアカデミーユニットという組織があり、メンバーの「学び」の機会創出に力を入れていることが挙げられる。会社にいるときは業務研修で学ぶ機会があったが、NHでは、より多彩な学びの機会を提供している。200余名のサラリーマンが一斉に個人事業主になったことで必要になった確定申告や税務関係の知識を学んだり、マインドフルネスやデザイン思考など様々な分野の講師を招いてオンライン勉強会を開催したり、様々な学習をしている。その中で、今回は実務家教員を志望するメンバーへの学習支援について取り上げる。 そもそも実務家教員とは? サラリーマンの新たなキャリアパスのひとつに、実務経験で培った専門的な知識や知見を大学で教える教員(実務家教員)という道がある。文部科学省のページには「専攻分野における概ね5年以上の実務の経験を有し、かつ高度の実務の能力を有する者」とある。大学改革の中で、より社会での実践的な知識などが求められるようになり、これらの実務家教員が、大学などの高等教育機関で、実務経験を通じた具体的事例等を基とした内容を教育の現場で提供していくことが求められるようになってきている。また法科大学院で2割以上、教職大学院で4割以上、一般的な専門職大学院などでは3割以上の実務家教員を配置することが必須条件となっている。それを受け、ここ数年どの大学内でもこの実務家教員という存在への関心や需要が高まっているのである。  また大学以外でも実務家教員は、専門学校、私教育、人材育成会社、組織内研修、企業内大学などでも求められている。実際に実務家教員として教壇に立つために特別な国家資格などは必要なく、これまで電通に限らず会社を退職した人がいきなり大学で教鞭をとるケースも見受けられたが、本来大学で教えるためには現代の講義法など様々なスキルを習得する必要がある。また教員の募集要項や応募書類には独特の用語や書き方があったり、講義シラバス(科目毎にその概要や各回講義の内容をまとめたもの)など会社員には不慣れな書類の提出が求められるため、全国には実務家教員養成のプログラムを提供している団体がいくつかある。NHでは、学校法人先端教育機構が開講している「実務家教員養成課程」へ参加するメンバーに対して様々な支援を行っている。この養成課程は、東京、大阪、名古屋で実際の教室に通って教わるコースの他にオンラインのコースも開催されている。

小川修功さんのプロフィール:
スピーチ・プレゼンテーションコンサルタント、大学教員。1996年(株)電通入社。中学時代から現在に至るまで多くのコンテストで受賞歴を有する日本語・英語スピーチ力を活かし、同社在籍中は広告戦略、表現、IT、グローバルなど多様な案件においてフロントマンとしてプレゼンターを担務。2020年に同社を退社した後は、そのスピーチ力と広告の視点を生かしたプレゼンテーション技法を企業エグゼクティブやビジネスマン...
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NHでの支援と参加は?


今回はNHアカデミーユニットのメンバーである小川修功さんに話を聞きながら、実務家教員について理解を深めていきたいと思う。なお小川さん自身もこの実務家教員養成課程を既に修了し、複数の大学に兼任講師として採用されている。実際にNHでやっている支援について伺ってみた。 小川「NHでは主に3つ支援を行っています。1つ目が金銭的支援。そもそもこの講座を受けるには受講料がかかります。その受講料は、退社後1年未満の場合は厚生労働省の特定一般教育訓練給付金制度の対象となり、条件を満たせば最大で受講費用の40%(上限20万円)が支給されます。ただしこの制度の適用は退社後1年以内に限られますので、NHではこれとは別に講座修了者に一律10万円の支給を行っております。2つ目が業務としての支援。NHとメンバーが結ぶ業務委託契約には、NHに収入をもたらす仕事を一定以上行うなどNHへの貢献度に関する決まりがありますが、この実務家教員養成課程の修了者にはその貢献に換算されるポイントが付与されます。つまり、新たなキャリアパスを拓くために学ぶこと自体もNHへの貢献とみなされるのです。そして3つ目がOB,OGの体験談の共有です。すでに実務家教員として活躍されている方々をお呼びし、どのような経歴で、どのような大学で、どのような講義をされているのか?などのお話を伺う会を行っています。実務家教員の実際や、求められる実務家教員のイメージを掴むための機会になっています。」  手厚い支援の結果、この実務家教員養成課程の2021年10月開講コースを25名のNHメンバーが無事に修了した。また2022年4月開講コースも新たなメンバーが受講中である。  この実務家教員養成課程はかなり実践的で、大学に提出する「教員調書」と呼ばれる履歴書と業績紹介書が一体になった書類を作成したり、大学で半期に行う14回ないし15回の講義のシラバスという全体計画を作ったり、そのうち1回の講義を受講生や講師を相手に実演(模擬講義)して相互評価をしたり、といったことを行っている。さらに、教えるだけではなく自身の知見をより深めるために必要な研究活動として論文執筆計画に関する講義などもあり、それぞれかなり細かい指導が行われ、多くの宿題も課せられる。  NHメンバー以外にもメーカーや医療関係、教育関係など様々な業界の出身者が受講しているので、各受講生が教えたいと考えている内容は実に様々なものになる。ではNHメンバーはどのような講義を計画したのか?小川さんにNHメンバーが作成したシラバスの傾向をお伺いした。 小川「やはり多いのは広告論。クリエーティブ出身者によるクリエーティブディレクションや映像表現など。そしてマーケティングや広告の戦略論、グローバルマーケティング論などが続く。さらに企業経営戦略や経理、会計、財務、人材育成などのシラバスもありました。いずれも電通時代に職務として取り組んでいたことであり、それをテーマにしたという方が多いです。」

大学教員の今と教員になるための課題


我々が学生の頃には、毎年ずっと同じことを黒板に書くだけの先生がいたり、出席日数だけで単位がもらえたり、先輩から回ってくる解答を暗記してテストをパスしたり、などかなりゆるいイメージがあった大学の講義。それが現在は文部科学省による指導の下、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)という3つのポリシーを策定し公表することが義務付けられ、それらに従ってシラバスが作られている。教員の公募採用もより厳密になり、その審査基準やプロセスも詳細に規定されている。つまりサラリーマン時代の武勇伝やエピソード、単なる経験論を語るだけの人は、今の大学には採用されない。経験を学びのコンテンツに昇華する訓練が必要ということである。  NHの支援を受けてこの実務家教員養成課程を今春修了したメンバーがすぐにどこかの大学の教壇に立てているわけではない。しかし、教員の公募は毎年秋から冬にかけて本格化することもあり、その数は増えていくだろうと思われる。小川さんは、そこにも課題があるという。 小川「大学が求めている教員人材には、特任や非常勤など副業であることを前提としたポジションも多いのですが、主流は専任つまり主業としてのポストです。後者はその大学に正規雇用されるため、いわば会社に正社員として入社するのと同じです。そうなるとNHという制度とは相容れない部分がでてきます。そこは今後、兼ね合いをどう考えるかというNHとしての検討課題になると思います。」 そして今後について更に伺うと 「例えば、NHの講師たちが毎回代わる代わる登場するオムニバス講義の形態も可能です。広告の様々な分野から集まったNHならではの講義になるので、ニーズに応じて自在に講師陣を編成し、様々な大学で学びを提供できれば面白いですよね。」 確かに、自分が大学生だったら、次々と電通OBがやってきて色んな角度から広告が語られる講義は非常にユニークだし受けてみたかったと思う。産学共同などという言葉もあるが、これからNHメンバーのような人たちの経験やパワーが大学生や研究室と融合していくことには社会的にも意味があるし、何より教える側や学ぶ側の当事者にも刺激となる。確かに実務家教員講座はかなりの時間が取られる学びではあるが、それ以上の学びがあり、出会いや可能性を感じる講座である。 取材・文 あかぎ よう

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